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期限の利益喪失約款について

どのような内容ですか?

銀行やサラ金など業者と取り交わす金銭消費貸借契約書の中には、一般的に、業者側が残金全額の一括返済を請求できる具体的なケースが「期限の利益喪失約款※」として必ず入っています。

この約款に記載されている具体的なケースというのは、次のようなものです。

■一度でも返済が遅れたとき(履行遅滞)
■債務者側が契約上の違反をしたとき
■手形の不渡を出したとき
■差押え、仮差押え、競売などの強制執行を受けたとき
■破産(倒産)、民事再生、会社更生の申立てがあったとき
■税金の滞納をしたとき...など

とはいえ、銀行や大手サラ金が、債務者が返済をたった1回遅れたからといって、突然期限の利益を喪失させ、債務者に残金全額を返すよう請求してくることは通常はないと思われます。

一般的には、2回3回と返済が遅れてはじめて期限の利益を喪失させます。

ただし、上記の履行遅滞のケース以外は、どの業者(債権者)も、いきなり期限の利益を喪失させるがほとんどで、残金全額の返還を求めてくるのが普通となっていますので注意が必要です。

※一般的には、「債権者から通知催告がなくても当然に期限の利益を失い、債務者は残りの元利金全額を支払う」という文言で入っています。


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